紙の同意書と電子化された同意書の違いは?

従来の同意書は、患者が医療機関で説明を受けた後に記入する紙媒体のものでした。この同意書は医療機関で紙のまま保存したり、スキャンして電子化されたものを保存します。WEB問診を使用して同意書が電子化される場合、どうなるでしょうか。一つのパターンとして、患者が自宅で医療機関を予約すると同時に検査等の事前説明や同意書の内容を確認し、医療機関訪問後に不明な点の確認やサインのみをするという形があります。
同意書の電子化における法的問題
検査などの医療行為に対して患者は同意書を記入します。電子化されることで同意書は従来の肉筆で署名をされた紙媒体のものと同じ効力を維持できるのでしょうか。ここで鍵となるのが改ざんの可能性です。同意書が改ざんされていないことが示せれば同意書の内容を保証できます。具体的な方法の例としては、記入された同意書を記入者にメールで送信したり電子カルテで記録を残すことで医療機関に来院した日と同意書に記入した日の整合性を取るなどの対応が挙げられます。これらによって紙媒体で保存されていなくても電子化された同意書のみで同意内容を証明することができます。
同意書を電子化するメリットは?
ここでは、同意書を紙から電子化することによるメリットを大きく3つ取り上げます。
1.同意書をスキャンする時間を省ける
患者に記入してもらった紙の同意書を電子化し、カルテとともに保存するときに同意書をスキャンする必要があります。同意書が電子化されれば、この時間を他の作業に充てることができます。
2.紙で保管する必要がなくなる
2で示したように紙で同意書が保管されていなくとも電子化された同意書のみで内容を証明できます。これにより紙媒体の同意書をコピー・作成する必要がなくなり院内のペーパーレス化を進められるので、経費の削減に貢献します。また、紙の同意書の管理や保管場所の確保をする必要もなくなります。
3.医療機関で説明をする・患者に尋ねる時間を減らすことができる
同意書の内容を患者が医療機関に行く前に確認しておくことで、患者が来院してから行うことは不明な点を確認することとサインのみとなります。これにより同意書に関わる時間が大幅に削減されます。
同意書の電子化をしてみましょう!
同意書は電子化されたもののみでも、その内容を証明でき、従来の紙媒体と同様の効力を持ちます。そして、同意書記入に関わる時間や手間を省くことができます。経費削減、病院業務の効率化、患者さんへの医療サービス向上のために同意書も電子化してみませんか?