WEB問診票とは?どうやって選ぶべき?

概要

診断を下す上で必要な情報を患者さんから医師へと運ぶ役割をする問診票ですが、最近、新しい問診票の形としてWEB問診票が注目されていることはご存じでしょうか。この記事では、WEB問診票とは何か、どのようなメリットがあるのか、導入する際にどのような点に注目するべきなのかというWEB問診票の選び方を解説します。

WEB問診票の定義

早速、WEB問診票の定義からご説明します。WEB問診票とは、従来の紙に記入する問診票ではなく、WEB上のフォームに記入する問診票を指します。患者さんは来院前に自宅でパソコンやスマートフォンからご入力いただくか、来院後に院内のタブレットなどの端末でご記入いただけます。「それだけの違いなの?」と思われるかもしれませんが、もちろんそれだけではありません。実はWEB問診にはクリニック側と患者さん側の両方に非常に大きなメリットがあるのです。

クリニック側のメリット

スタッフの業務軽減

最も大きいメリットとして、スタッフの業務軽減が挙げられます。従来の問診票の場合、受付が問診票を患者に手渡し、記入後に回収し、受付、看護師、医師それぞれが電子カルテに問診票の内容を転記するという作業が必要でした。しかし、WEB問診の導入によって入力された情報が自動的に電子カルテに入力されるため、受付の電子カルテへの転記作業は一切なくなり、看護師の電子カルテへの転記作業は必要最小限に抑えられ、受付や看護師は本来の業務に専念できるようになります。医師は従来のように一から問診票を電子カルテに転記する必要がなくなり、電子カルテに自動入力された内容を元に、不足している部分だけを追記するだけの簡単な作業をするだけでよくなるため、転記業務が大幅に短縮されます。

あるクリニックでは、一人当たり平均5分かかっていた問診業務がWEB問診の導入によって約30秒に短縮されたそうです。一人当たりで見ると、長い時間が短縮されるわけではありませんが、患者さんが10人、20人と重なってくるにつれて非常に長い時間が短縮されるようになり、その分を患者さんとのやりとりに充てることができるようになります。

感染対策

 次に、WEB問診によって感染対策が狙えます。従来の紙の問診票の場合、受け渡しの時に患者とスタッフの接触が発生していたことで両者に感染リスクが生じていました。また、スタッフは問診表作成に使用したペンやバインダーを毎回消毒する必要があり、通常の業務に加えて余分な業務が生じていました。しかし、WEB問診の導入により患者とスタッフの接触機会が減少するため感染リスクが低減します。また、消毒などの余分な業務も減らすことが出来ます。加えて、WEB問診票を使用することで来院してから診察までの時間が短縮されるため、待合室に大勢の患者さんが待機して密な環境になることを防止することができます。

 実際に、非常に多数のクリニックで新型コロナウイルスの感染疑いのある患者との接触機会を最低限に抑えるためにWEB問診票を利用しています。

外国語対応が可能

出入国管理庁 「令和3年における外国人入国者数及び日本人出国者数等について」より

外国人の患者さんが来院した場合、貴院ではどのような対応を取られているでしょうか。英語を話す患者さんなら対応できる方もいらっしゃるかもしれませんが、英語ほどメジャーでない言語を話す患者さんに対して、適切に問診票を記入してもらうことは難しいのではないでしょうか。「最近は困っていないから大丈夫」と思われるかもしれませんが、上記の表のとおり、ここ2年は新型コロナウイルスの影響で訪日外国人数が減少したが故のものであると考えられます。パンデミックが収束すると、更に外国人患者は増え、現在の体制だと対処しきれないクリニックも多いのではないでしょうか。WEB問診には、患者さんは患者さんの使用言語で入力し、医師に対しては日本語で出力される翻訳機能が備わっているものがあり、言語の壁によって問診がスムーズに行われないといった問題を解決できます。しかし、全てのWEB問診サービスが翻訳機能を備えているわけではないため、WEB問診を通して外国語対応を実現したい場合は注意が必要です。

その他にも、紙の問診票廃止による印刷代の節約や、長い待ち時間による駐車場不足問題の解決などの様々なメリットがあります。

患者さんのメリット

待ち時間の短縮

WEB問診票により、患者さんの待合室での待機時間が大幅に短縮されます。下記の図は通常の問診とWEB問診の際の滞在時間を比較したものです。

従来の紙の問診票だと、患者さんは来院後に待合室で問診票を記入し、医師がカルテを作成し、診察準備が完了するのを待つ必要があります。これにはそれなりの時間を要するため、結果的に患者さんを長時間待たせることが多々ありました。しかし、WEB問診を利用すると、問診票を自宅で記入した患者さんは来院後待たずに診察を受けることが可能になるため、患者さんが長時間待つことがなくなり、患者満足度が向上します。

紙の問診票よりも詳細の情報を記入できる

医師が患者さんの訴える内容に即して質問をするのと同じように、多くのWEB問診票では問診の回答に応じて異なる質問が出現するようになっているため、紙の問診票よりも遥かに深い内容まで問診することが可能です。また、患者さんが医師に伝えたい内容がある場合にも、WEB問診票は紙の問診票とは異なり、記入できる文字数に制限がないため、患者が感じた些細な症状でも医師に知らせることができます。

従来の紙の問診票とWEB問診票の比較

以下、先述の内容を元に紙の問診票とWEB問診票を比較したものです。こうして見てみると、WEB問診票がなぜ注目されているのかわかりますね。

  紙の問診票 WEB問診
スタッフの業務軽減 ×
記入漏れ検知 ×
感染対策 ×
外国語対応 × △(メーカーによる)
待ち時間の短さ ×
記入内容の詳細さ ×
使いやすさ △(メーカーによる)
費用の安さ ×

導入する際に注目するべきポイント

このように、WEB問診票には非常に多くのメリットがあります。しかし、市場には多くのWEB問診サービスがあり、その中から各クリニックに最適なものを探し出すのは骨が折れる仕事です。ここでは、WEB問診サービスを選ぶ際の選び方を解説しながら、貴院に最適なWEB問診サービスを探し出すお手伝いをします。

初期費用・月額費用

最も気になるポイントは、やはり費用の面だと思います。WEB問診票サービスを提供している会社では費用を公表していないものも少なくありませんが、初期費用15万円、月額1万円前後が相場のようです。多少コスト面で不安がある方もいらっしゃるかもしれませんが、中には初期費用0円で始められるものもあるので、医療機関の規模や必要な機能に応じて、最もコストパフォーマンスが高い物を選ぶのが賢明です。

使いやすさ

少子高齢化が世界一進行している我が国では、導入したWEB問診票を高齢者が利用することを前提にしなければなりません。高齢者の方が使いづらいデザインのWEB問診サービスを利用した場合は、スタッフが操作方法などを教える必要が出てくるため、かえって時間がかかる可能性もあります。高齢者は若者よりも比較的デジタルツールの操作が不慣れな方が多いため、患者側の機能は複雑で多機能であるより、シンプルで使いやすいものであることが望ましいでしょう。各社の提供するデモ版を利用してみた上で比較してみるのも手です。

多言語対応

先ほども述べた通り、外国人の患者さんが多く来院されるクリニックの場合、問診票が多言語に対応しているということは非常に重要ですが、多言語対応の問診票を提供している会社は多くありません。気になるWEB問診票が多言語対応しているのか、何か国語に対応しているのかを把握する必要があります。

問診内容のカスタマイズ性の高さ

多くのWEB問診サービスでは問診票のテンプレートを配布していますが、利用しながら「この内容も問診票に加えたい」「この回答をした際に医師側に表示される文言を変更したい」等の要望が発生することが日常的にあります。その際にテンプレートから医師が望むものに自由にカスタマイズできると非常に便利です。カスタマイズの性能が充実しているもの、カスタマイズが容易なものを選びましょう。

電子カルテとのスムーズな連携

多くのWEB問診サービスは電子カルテへの半自動転記機能を提供していますが、転記の方法はさまざまです。WEB問診票とクラウド型電子カルテが連携しており、自動的に入力されるものや、QRコードやbluetoothを通して電子カルテにコピー&ペーストするなどの方法があります。それぞれの特徴を理解し、貴院で利用している電子カルテに転記しやすいものを選びましょう。

編集部おすすめのWEB問診票

編集部のお勧めしたいWEB問診サービスは「Ambii」です。Ambiiの特徴は「ITに慣れない方でも使いやすいデザイン性」「多言語対応」「問診票のカスタマイズ性の高さ」ですが、特筆すべきは「多言語対応」です。AmbiiのWEB問診票では、患者さんは自分の言語で問診票を入力することができ、医師が問診票を閲覧する際には日本語で表示されるようになっています。これによって外国人の患者さんでも、通訳なしで問診票を作成でき、正確な問診ができるようになります。

価格についても、月額1万円からとリーズナブルな価格となっており、規模の大きくないクリニックにもお勧めできるWEB問診票です。

まとめ

WEB問診とは何かというところから始まり、メリットや選び方などをここまでご紹介させていただきましたが、WEB問診について理解を深めて頂けたと思います。ぜひ、この機会にメリットが盛りだくさんなWEB問診の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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